築年数が古い賃貸物件を選ぶメリットとは?物件の選び方についても解説!

築年数が古い賃貸物件を選ぶメリットとは?物件の選び方についても解説!

賃貸物件を選ぶ際、間取りや駅からの距離だけでなく、築年数も重要な条件のひとつです。
日本では新築物件が選好されがちですが、立地や物件の状態によっては築古でも快適に住めます。
そこで今回は、築古物件と新築物件の違いや築古物件を選ぶメリット、物件の選び方を解説します。
「築古物件てどうだろう?」とお悩みの方や賃貸物件をお探し中の方は、ぜひ参考になさってください。

築年数が古い物件を選ぶ前に知っておこう!築古物件の定義とは

築年数が古い物件を選ぶ前に知っておこう!築古物件の定義とは

「そもそもどこから築古物件になるの?」と疑問に思っている方も多いのではないでしょうか。
明確な規定はありませんが、築30年以上の物件を築古物件として扱うケースが多いです。
一方で「新築物件」は明確な規定があり、建設工事完了から1年以内、かつ1度も人が住んでいない状態を指します。
誰も住んでいない物件であっても、築1年を超えた場合は新築ではなく「未入居物件」として扱われるのが一般的です。
また不動産会社によって異なるものの、築2~5年以内の物件は「築浅物件」として扱われることが多いです。

新築物件と築古物件の違い

新築物件と築古物件では、築年数だけでなく価格や設備の劣化具合などが異なります。
築年数が古いほど建物や設備の劣化が進むため、家賃も安くなるのが一般的です。
また1981年6月1日以前に建築された物件に関しては、新築物件と耐震性が異なります。
耐震基準は過去の大地震の被害をもとに改正されており、現行の「新耐震基準」は1981年6月1日に施行されました。
新耐震基準では、震度6強~7程度の揺れでも家屋が倒壊・崩壊しないという基準が設けられています。
一方で旧耐震基準は、震度5程度の地震に対して建物が倒壊しないことを目的としています。

築年数が古い賃貸物件を選ぶメリット・デメリットとは

築年数が古い賃貸物件を選ぶメリット・デメリットとは

築年数が経過した物件を選ぶと、どのようなメリットを得られるのでしょうか。
入居後に後悔しないためにも、築古物件のメリットとデメリットを確認しておきましょう。

メリット①物件選びの選択肢が増える

築年数が古い物件も候補に入れることで、新居探しの選択肢が増えます。
築浅物件や新築物件は人気が高く、問い合わせた時点で入居者が決まっているということがあるかもしれません。
たとえ築年数が古くても、リノベーションやリフォームがされており、新築同様にきれいな物件もあります。
そのため新築や築浅にこだわりすぎてしまうと、条件の良い築古物件を見逃してしまうかもしれません。
思わぬ掘り出し物が見つかることが、築年数の古い賃貸物件の魅力でもあります。
より自分に合った物件を見つけるために、選択肢を広げたいという方は、ぜひ築年数の古い物件もご検討ください。

メリット②新築や築浅に比べて家賃が安い

築年数の古い物件を借りる大きなメリットは、家賃の負担を抑えられることです。
築古物件は新築物件に比べて設備や内装が劣化しているため、その分家賃を低く設定しているケースが多いです。
そのため駅や商業施設の近くなど人気の高いエリアであっても、築年数が古ければ手を出しやすい価格の物件が見つかるかもしれません。
家賃は毎月必ず発生するものなので、少しでも負担を抑えたいと思う方が多いのではないでしょうか。
家賃を少しでも抑えて利便性の高い地域に住みたいという場合は、築年数の古い物件も視野に入れてみてください。

メリット③レトロな雰囲気を楽しめる

レトロな雰囲気を楽しめる点も、築年数が古い物件の魅力です。
近年、レトロブームが続いており、昭和の雰囲気漂う喫茶店や昔懐かしいフィルムカメラなどが人気を集めています。
住宅も時代とともに変化していて、築年数の古い物件と新築物件では間取りや内装、設備などが異なるケースも多いです。
レトロな雰囲気を楽しむために、あえて築年数の古い物件を選ぶという選択肢もあります。

デメリット①設備面では新築に劣る

新築物件の場合、宅配ボックスや温水洗浄便座、浴室乾燥機などの最新設備が備わっているケースが多いです。
築年数の古い物件には、このような設備が設置されていないことがほとんどで、新築に比べるとどうしても利便性が劣ります。
設備の充実度は家賃にも関係してくるため、家賃とのバランスを考慮しつつ判断する必要があるでしょう。
なお築年数が古くても、リノベーション物件であれば最新設備が備えられているケースもあります。

デメリット②防音・断熱性能が低い可能性がある

築年数の古い物件は、新築や築浅物件と比較すると防音や断熱性能が低い可能性があります。
騒音は近隣トラブルの原因にもなるので、小さなお子さんがいるご家庭はとくに注意が必要です。
防音性が低いと感じる場合は、防音機能の付いたカーテンやカーペットを敷くなどして対処することをおすすめします。
寒さ対策としては、窓に断熱シートを貼ったりコルクマットやホットカーペットを敷いたりすると良いでしょう。

築年数が古くても良い賃貸物件は見つかる!築古物件の選び方

築年数が古くても良い賃貸物件は見つかる!築古物件の選び方

築年数の古い物件と浅い物件では、設備面や性能面ではどうしても築浅物件のほうが勝ります。
しかし同じ家賃で比べた時に、新築や築浅物件より広い部屋に住める可能性が高くなります。
築古物件も選択肢に含めることで、立地や周囲の環境など自分の理想的な物件に出会えるかもしれません。
選択肢を広げて自分に合った物件を選べるよう、最後に築古物件を選ぶ際にチェックしたいポイントを解説します。

耐震工事の有無をチェックする

先述したように、築年数が古い物件は新しい物件に比べて耐震性が低い傾向にあります。
現行の耐震基準は1981年6月に変更され、それ以前に建てられた物件は基準を満たしていないことになります。
しかし、物件によっては追加で耐震工事をおこなっているケースもあるので、入居前に不動産会社や大家さんに確認しておくと良いでしょう。
築年数が古くても、適切な耐震補強工事がされていれば、新築や築浅物件と同様に安心して住むことができます。

メンテナンス面で判断する

築年数が古い物件を選ぶ時は、築年数よりもメンテナンス状況から物件の善し悪しを判断することが大切です。
建物は定期的なメンテナンスが重要で、適切に修繕・管理されていた物件は築年数の割にきれいなことも多いです。
マンションのメンテナンス状況は、長期修繕計画や修繕積立金の状況、外壁や配管の劣化度合いなどからある程度判断できます。
入居を決める前に不動産会社に相談し、いつ大規模修繕がおこなわれのか、メンテナンス状況について確認しておきましょう。
一戸建ての場合は、内覧時に室内ドアの開閉のしやすさや基礎のヒビ割れ、雨漏りによるシミの発生の有無などを確認します。
屋根や外壁、軒裏、基礎の4箇所を目視し、長さが1メートル以上、または幅が0.5mm以上のヒビ割れがあると要注意です。
また基礎にヒビ割れがあると家が傾いている恐れがあるため、室内ドアがスムーズに開閉できるかもチェックしておきましょう。
ドアの開閉がスムーズにいかなかったり、雨漏りによるシミがあったりする場合は、ほかの賃貸物件を検討されたほうが良いかもしれません。

まとめ

築30年以を超えると築古物件として扱われるケースが多く、新築や築浅物件に比べると需要が低くなる傾向にあります。
しかし、リフォーム済みで新築のようにきれいな物件や、メンテナンス状況が良く古さを感じさせない物件もあるので、築年数だけで判断するのはおすすめできません。
築年数が古い物件も視野に入れる際は、耐震工事の有無やメンテナンス状況を確認したうえで検討しましょう。